介護保険制度について

介護保険ってどんな制度?

介護保険の
ねらい
 寝たきりや認知症の高齢者が急増する一方、核家族化や介護者の高齢化などにより、家族だけで介護を行うことが難しくなっています。こうした社会状況のなかで、これまでの家族中心の介護から、介護を社会全体で支えよう、という主旨で、誕生した制度が介護保険制度です。
 介護保険制度は、平成12年4月にスタートしました。そして制度施行から5年後の17年度には、見直しが行われ、介護予防に重点を置いた制度として新たにスタートしました。
 制度の運営やサービスの受け方などの基本的なしくみは、これまでと変わりませんが、平成18年4月からは、介護予防を目的とした新たなサービスとして、新予防給付、地域密着型サービスなどが実施されています。
介護保険の
あらまし
  • 制度の運営主体(保険者)は、市町村・東京23区(以下市町村)です。
  • 介護保険の給付(サービス)を受けられるのは、「介護認定審査会]で「要支援」「要介護」と判定された場合です(自立の方は市町村が実施する介護予防事業が利用できます)。認定に不服があるときは、都道府県の介護保険審査会に申し立てることができます。
  • 介護保険に加入するのは、40歳以上の方全員です。
  • 寝たきりや認知症などの場合にもサービスが受けられます。
  • 65歳以上の方(第1号被保険者) 常に介護を必要とする状態(要介護状態)や、 日常生活に支援が必要な状態(要支援状態)になった場合にサービスが受けられます。
  • 40歳から64歳までの方(第2号被保険者) 初老期の認知症、脳血管疾患など老化が原因とされる病気により要介護状態や要支援状態になった場合にサービスが受けられます。

介護保険に加入するのは40歳以上の方です

40歳以上65歳未満の第2号被保険者=健保組合被保険者の介護保険料は、給与および賞与からの健康保険料と合算して健保組合が徴収します。


  • 保険料は給与や賞与等の額に応じて計算されます。
  • 保険料は給与および賞与等から天引きされます。
  • 保険料は本人と事業主で負担します。


保険料は、社会保険診療報酬支払基金より示される介護納付金が納付できるように、介護保険料率が定率に設定され、給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)に乗じて介護保険料が徴収されます。


65歳以上の人(第1号被保険者)の保険料は所得に応じた保険料となり、年金から天引きされます。年金が一定額に満たない年金受給者の人は、市町村に直接納付することとなります。
保険料以外の保険給付(サービス)に関するお問い合わせは、お住まいの市町村の介護保険担当窓口にご相談下さい。

介護保険の利用者負担は1割です

サービスを利用した場合、かかった費用の1割(一定以上所得者は2割)を利用者が負担します。
 ただし、介護予防サービス計画・介護サービス計画の作成に関しては、全額保険より給付されます。

  • 1割負担が一定額を超えた場合、超えた分が払い戻しされます。
  • 施設を利用する場合は、居住費や滞在費、食費は全額利用者の負担となります。
  • 所得の低い人は一般より1割負担の一定額を低く設定したり、施設入所の食費の負担を引き下げるなどの減額措置があります。
  • 利用者負担の額が一定の基準を超えて高額になった場合には、「高額介護サービス費」が支給されます。
  • サービスの給付は、申請日以降に利用したサービスについて受けることができます。
  • 本人と家族の希望をとり入れ、認定結果に応じた介護予防サービス計画・介護サービス計画を作成します。利用者が自分で作成することも可能です。

介護保険のサービスを利用するには要介護認定の申請を行います

要介護度の状態

要介護度 状態の例
要支援1 社会的支援を必要とするが、状態の維持・改善の可能性が高い。排泄や食事は自分でできるが、身の回りの世話の一部に介助が必要な場合など。
要支援2 部分的な介護を必要とするが、状態の維持・改善の可能性が高い。入浴や衣服の着脱に一部介助が必要な場合など。
要介護1 生活の一部について部分的介護を必要とする。入浴や衣服の着脱に一部介助が必要な場合など。
要介護2 中度の介護を必要とする。歩行が自力でできない、金銭管理などの社会生活上の介助が必要な場合など。
要介護3 重度の介護を必要とする。入浴・排せつ、衣服の着脱などに全介助が必要な場合、生年月日を忘れる場合など。
要介護4 最重度の介護を必要とする。入浴など日常生活全般にわたって介護が必要。野外への徘徊がある場合など。
要介護5 過酷な介護を必要とする。日常生活全般にわたって全面的な介護が必要。意思の伝達ができない場合など。

介護保険のサービス

要介護の人を対象とした既存サービス

●施設サービスの種類

施設名 対象者の例 提供されるサービス
介護老人福祉施設
(特別養護老人ホーム)
常時介護が必要で、在宅での生活が困難な寝たきりなどの高齢 入浴、食事など日常生活の世話・機能訓練・健康管理・療養上の世話
介護老人保健施設
(老人保健施設)
病状の安定した人で、リハビリや看護・介護を必要とする高齢者など 看護・医学的管理下での介護・機能訓練・日常生活の世話
介護療養型医療施設
(療養型病床群など)
長期にわたり療養を必要とする患者や慢性的な老人性認知症患者など 療養上の管理・看護・医学的管理下での介護その他の世話・機能訓練・医療


●居宅サービスの種類

サービスの種類 サービスの内容
訪問介護
(ホームヘルプサービス)
社会的支援を必要とするが、状態の維持・改善の可能性が高い。排泄や食事は自分でできるが、身の回りの世話の一部に介助が必要な場合など。
訪問入浴介護 部分的な介護を必要とするが、状態の維持・改善の可能性が高い。入浴や衣服の着脱に一部介助が必要な場合など。
訪問リハビリテーション 生活の一部について部分的介護を必要とする。入浴や衣服の着脱に一部介助が必要な場合など。
居宅療養管理指導 中度の介護を必要とする。歩行が自力でできない、金銭管理などの社会生活上の介助が必要な場合など。
通所介護(デイサービス) 重度の介護を必要とする。入浴・排せつ、衣服の着脱などに全介助が必要な場合、生年月日を忘れる場合など。
通所リハビリテーション
(医療機関でのデイケア)
最重度の介護を必要とする。入浴など日常生活全般にわたって介護が必要。野外への徘徊がある場合など。
短期入所生活介護
(ショートステイ)
過酷な介護を必要とする。日常生活全般にわたって全面的な介護が必要。意思の伝達ができない場合など。
短期入所療養介護
(ショートステイ)
治療の必要がある場合に介護療養型医療施設などに短期間入所し、医学的管理下で介護や治療を受ける
認知症対応型共同生活介護
(認知症老人グループホーム)
認知症のため介護を必要とする人が少人数の共同生活を営み、日常生活の介護や機能訓練を行う
特定施設入所者生活介護
(有料老人ホーム等)
有料老人ホームなどで行われる日常生活の世話や機能訓練、療養上の世話
福祉用具貸与 車椅子やベッドなどの貸与
特定福祉用具の購入 入浴や排せつのための道具などの購入費の支給
住宅改修 手すりの取り付けなど小規模な住宅改修費の支給
ケアプラン作成 介護サービス計画の作成やサービス事業者との連絡


<要支援の人を対象とした新予防給付(平成18年4月から)>
地域包括支援センターの保健師などが作成した介護予防サービスのプランにもとづいてサービスが提供されます。 既存サービスの内容に見直しを加えたサービスと、介護状態にならないために設けられた新メニューがあります。

  • 介護予防訪問介護
  • 介護予防通所介護
  • 介護予防訪問リハビリテーション
  • 介護予防福祉用具貸与
  • 介護予防訪問看護
  • 介護予防短期入所生活介護
  • 運動器の機能向上  転倒防止のためのバランスの向上、マシンを使ったトレーニングなど。
  • 栄養改善  管理栄養士などによる低栄養状態改善の相談・指導など。
  • 口腔機能の向上  歯科衛生士などによる口腔衛生の管理・指導など。

<地域密着型サービス(平成18年4月から)>
要支援・要介護の認定を受けた人は、居住する地域において、その地域の特性に応じたサービスをうけられます。

サービスの種類 サービスの内容
夜間対応型訪問介護 夜間の定期的・通報による訪問介護
認知症対応型通所介護
介護予防認知症対応型通所介護
認知症対応のデイサービス
小規模多機能型居宅介護
介護予防小規模多機能型居宅介護
通所、訪問、宿泊を組み合わせたサービス
認知症対応型共同生活介護
介護予防認知症対応型共同生活介護
認知症高齢者グループホーム
地域密着型介護老人福祉施設 定員30人未満の特別養護老人ホーム
地域密着型特定施設入居者生活介護 定員30人未満の介護専用型特定施設

<地域支援事業(平成18年4月から)>
介護が必要になってしまうおそれのある高齢者を対象として、要介護状態になるのを防止するために市町村が実施する介護予防サービスです。転倒骨折予防、閉じ込もり防止、筋力トレーニング、栄養改善などのサービスを地域包括支援センターの保健師が中心となって行います。

※ 新予防給付の実施、地域包括支援センターの整備・設置は、市町村の実情に応じて、2年間の猶予期間が設けられていますので、お住まいの介護保険担当窓口にご確認ください。